最近、「手書きの価値」についてよく考えます。
以前の私は、以下の理由から「あらゆる情報をデジタルで管理する」ことにこだわっていました。
【デジタル管理のメリット】
- 文字の入力速度はPCキーボードが最速
- コピペできる(あとでWordやPowerPointにまとめる際に便利)
- クラウドで同期すれば、スマホでどこでも閲覧できる
これらのメリットは大きいものの、一方で以下のようなデメリットを感じることが増えてきました。
【デジタル管理のデメリット】
- 誤変換によって思考が寸断される
- 物事の関係性を描写できない場合が多い
上記のデメリットを解決する手段として、やはり手書きの効用は大きいと考え、「デジタルとアナログの共存」を模索しています。
以下、現時点での私の考えを書きました。
私と同じように、情報整理ツールの沼にハマっている方の参考になれば幸いです。
デジタルのデメリット① 誤変換によって思考が寸断される
以前にこちらの記事で書きましたが、Macbookでは不自然な誤変換が起こることが少なくありません。
その度に、「なぜそちらの変換が先に出る!?」というツッコミを頭の中で入れていると、スムーズな思考は難しくなります。
この記事の冒頭でも、「効用」という言葉を入力したかったのに、予測変換では9番目くらいに表示されてストレスが溜まりました。(「黄葉」「後葉」など、絶対に使わない言葉が先に表示されるので不思議です)
これは一旦気になり始めるともうダメです。
せっかくゾーン(集中モード)に入っていても誤変換で中断され、休憩と称してネットサーフィンに引き込まれてしまたことは、一度や二度ではありません。(「意志が弱いだけ」という批判は甘んじて受けます)
一方で、手書きであれば誤変換はあり得ないので、書きながら「次に書くこと」を摩擦レスに思考できます。これは、これは、単純な文字入力速度の比較では測れない手書きの価値です。
さらに脳科学のとある研究によると、キーボード入力よりも手書きの方が、脳が活性化され知的生産や記憶定着に良い影響があるそうです。手書き恐るべし!
デジタルのデメリット② 物事の関係性を描写しにくい
私の場合、デジタルでは「箇条書き形式」で情報をまとめることが多くなります。
箇条書きの世界も奥が深く、私も以下のような本を読んで勉強しました。
実際、箇条書きも極めれば強力なツールとなります。
各種ショートカットキーも駆使すれば、極めて簡潔かつスムーズに情報を整理できます。
しかし、箇条書きにも限界はあります。
具体的には、どうしても上から順番に羅列する形になるので、文章量が増えた時に要点が見えにくくなります。フォントサイズや文字色を変更することで重要な箇所をある程度強調できますが、そのPC操作がまた思考の邪魔になってしまいます。
また、PowerPointで図を作る際も、図形を選んで、サイズを決めて、枠線の太さと色を選んで・・・と、「思考そのものとは関係ない作業」が多く発生します。
もちろん、プレゼン資料として作り込む時はPowerPointでこうした作業が必要ですが、実際は「その場で考えを整理できればOK」というパターンがほとんどです。
その点、手書きであれば、文字の大きさ・筆圧・強調のための下線や二重丸囲みなど、直感的に次々と情報を書き込むことができます。
年明けに以下の本を読んでからというもの、「図で思考する」ことの重要性を感じているのですが、「描画」はまさに手書きの強みが発揮される領域です。
対策案:手書きのメモを、デジタルで管理する
以上のように、「直感的な思考が可能」という価値が大きいと感じて、最近は「デジタル:アナログ = 2:1」くらいの割合でメモを書くようになっています。
私の場合、メモは数日以内で破棄することが多いものの、一部の「あとで読み返す可能性の高いもの」については、iPhoneで撮影してGoodnotesに貼り付けるようにしています。
Goodnotesは「手書き文字も認識した文字検索」が可能であることと、後からApple Pencilで内容を追記可能である点が特に気に入っています。
Goodnotesは本当に素晴らしいアプリです。筆圧を考慮したスムーズな筆記、図形の選択・移動など、一部機能は紙を超えています。
ただ、やはり「書き心地」では手書きに軍配が上がります。
おわりに
今回の記事では、最近の私にとってホットなテーマである「手書き VS デジタル」について書きました。完璧なスタイルには永遠に到達しないため、今後も小さな改善を重ねていきます。
そして、ツールにこだわり過ぎず、肝心の「思考すること」を優先することを今度こそ誓います。
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