ごみ拾いの習慣について
ささやかながら私の人に誇れる習慣として、「週1回のごみ拾いを1年以上継続していること」があります。
始めたきっかけは、近所であまりにポイ捨てが多いためでした。
タバコの吸い殻、使用済みのマスク、お菓子の空袋 etc…
賃貸の管理会社のサービスで、月に1回は清掃員の方が周辺を掃除してくださるのですが、とても追いつきません。
打ち捨てられたごみを見る度に嫌な気持ちになり、それを素通りする自分にも何か後ろめたさを感じていました。目の前でポイ捨てをされた日には、半日くらい不機嫌になることもありました。
ただモヤモヤしているだけの受動的な自分に決別するため、1年半ほど前にごみ拾いを始めたのでした。
最初は「徹底的にやる」と決め、通勤経路(自宅から最寄り駅までの約500m)とその周辺のごみをすべて拾おうとしましたが、1時間やっても終わらず、不完全燃焼のまま帰宅しました。
さらには、拾ってもまた次の週にはごみ達が路上に復活していて、怒りの感情に心を乱されることもしばしばありました。
そういう訳で、最初の1ヶ月程で挫折しかけたのですが、以下の3点を実践した結果、今も継続できています。
- 自分にとって無理のない範囲でやる
-
自分がコントロールできるものに集中する
-
ごみ拾いの行為そのものを、自分にとって心地よいものにする
1.自分にとって無理のない範囲でやる
さすがに毎回1時間もかけていると他の予定に支障が出るため、「適度にやる」ように方針転換しました。
短い時は5分、長くても20分程度に留めて、その時間内で拾えるごみを拾って満足するようにしました。
最近では情操教育も兼ねて、娘を時々連れ出すようにしています。娘は主に近くの砂利場で遊んでいるだけですが、稀に「こっちにごみ落ちてるよー」と教えてくれることもあります(笑)
2.自分がコントロールできるものに集中する
「どうすればポイ捨てを無くせるか?」という問題は学生時代から悩んでいるテーマで、級友と議論を交わしたこともあります。(当時は「厳罰化」という何ともひねりのない結論に落ち着いたと記憶)
30歳の半ばに差し掛かった今は、「ポイ捨てをする人はする。それに関して自分はどうすることもできないので、イライラしても仕方がない」と考えるようになりました。
大きな話をすれば、日本中の道徳教育の質を徹底的に向上させれば、いつかはポイ捨てゼロになるかもしれませんが、私が影響を及ぼせるものではありません。
読書経験を重ねる中でこのような考えに至りましたが、下記の書籍に出てくる「課題の分離」や「影響の輪」といった考え方は、精神的に豊かな人生を送る上で必須のものだと思います。
3.ごみ拾いの行為そのものを、自分にとって心地よいものにする
ごみ拾いを始めた2021年は、ちょうど大谷翔平選手の二刀流大ブレイクのシーズンでした。
私も仕事のストレスが増す中、日々の大谷選手のホームランのニュースが心の清涼剤になっていたのを思い出します。
連日、大谷選手の試合成績だけでなく、彼の人柄や行動習慣に関するニュース記事が溢れ、その中にごみ拾いの習慣の話がありました。
ご存知の方も多いと思いますが、大谷選手は「ごみ拾いは、他の人が落とした運拾い」と考えて、日々実践されています。(彼の高校時代の恩師・佐々木洋監督の教えだそうです)
この話を知って以来、私にとってごみ拾いは「心をざわつかせる、精神的な苦痛を伴う行為」から「それ自体が満足をもたらす行為」に一変しました。
ごみを拾うたびに、大谷選手と同じ精神的境地に近づいているような満足感を得られるという意味で、“Make it satisfying” (私の座右の書 Atomic Habits で紹介されている技術)が達成された瞬間でした。
ちょうど大谷選手フィーバーと重なったという意味では偶然ですが、これが継続できている最大の要因であると思います。
この習慣をいつまで続けるかは特に決めていませんが、ごみが一つも落ちていない自然豊かな土地にでも引越さない限りは、継続しようと思っています。
□編集後記
先日、100均ショップで火ばしを購入しました。
これまでずっと気になっていたが拾えなかった、隣接するアパートとの塀の間に落ちていたゴミを一掃することができ、晴れやかな気持ちになりました。
費用対効果という観点では、間違いなく今年に入ってからのベストバイです。
コメント
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